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秋の歌 [雑感]

 この間まで台風が来ていたのに、先週末は霰が降っていました。もう晩秋の雰囲気です。落葉が風に吹かれています。


  この道や行く人なしに秋の暮 (芭蕉)


 長谷川きよしという歌手に「秋だから」という歌があります。いつごろ出されたものなのか分かりませんが、車にのっている CDに入っていて、時々、耳にします。


 むかしはよくヴェルレエヌの「秋の歌」を上田敏が「落葉」として訳した・・・


   秋の日の

   ヰ"オロンの

   ためいきの

   身にしみて

   ひたぶるに

   うら悲し。


という詩句を目にしましたが、最近はあまり見かけません。 それにしても詩が顧みられなくなったのは、惨憺たるものです。 飯島耕一、田村隆一、清岡卓行、吉岡実・・・綺羅星のごとくの時代があったのですが・・・またいつか、人口に膾炙する詩句がたくさん生まれてほしいものです。


  門を出れば我も行人秋のくれ (蕪村)



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路地をさまよう [徘徊/食物]

 知らない土地をぶらぶらと歩き巡るのは楽しいものです。迷子になりながら、かといって冒険というほどでもなく、ひとのにおいのする路地や道を気ままにぶらつく。


 運動のためではなく、調査でもなく、目的もなく、巡礼でもなく、行き当たりばったりにほっつき歩く。だいたいあの辺りとだけ決めて。


 どこへ行ってみたいか・・・山陰の益田あたり、国東半島、竜飛崎、出雲崎、ポルトガル、ニューヨーク、バイカル湖、清水あたり、赤穂、小樽・・・いつでもでかけられそうで、そうでもない。ちょっとしたはずみが必要です。


 五味文彦『日本の歴史を旅する』(岩波新書)は大津、日向、筑波山麓、小浜、佐渡、讃岐など 16の地域を人、山、食、道の四部に分けて、そのあたりの歴史的な成り立ちを概説していて、局所的な風土のおもしろさが浮かび上がってきます。


 <小浜は遠く異国や蝦夷地とも結ばれていて、応永十五(1408)年六月には南蛮船が小浜にやって来て、小浜の問の本阿弥の家を宿舎となし、「日本国王」足利義満への進物として黒象一頭・山馬一隻・孔雀二対・鸚鵡二対などが贈られている>・・などという話が出てきます。


 何回か敦賀から小浜へ行って、花折峠を越えて京都に出たのを思いだします。久しぶりに若狭にもでかけてみたくなります。路地には伊勢エビの味噌汁のかおりが漂っています。

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「枯葉」の季節 [音楽]

 テレビを見ていると坂東玉三郎が「枯葉」を歌っていました。歌舞伎のときのような声ではなく地声で、舞台人らしい丁寧なうたいっぷりでした。 CD も出ているそうです。


 「枯葉」はイヴ・モンタンが歌い始めでしょうが、いろんな人が歌い、演奏しているのに出会います。 何年かまえボブ・ディランが採りあげていたのには驚きました。声に陰影があって聴きごたえがありました。


 サラ・ヴォーンは特異な唄いぶりです。マイルス・デイヴィスの音は極めつきです。しかしドリス・デイやスタン・ゲッツのも心地よい音楽です。


 シャンソンの歌詞はジャック・プレヴェールのものですが、何ヶ月かまえ、岩波文庫で『プレヴェール詩集』(小笠原豊樹訳)が出ました。フランス語は分からないので、しかたなく訳詩を読みますが、どんな詩なんだろう・・・とペラペラと拾い読みする程度です。「枯葉」も最後のページに載っています。小笠原豊樹は岩田宏という名の詩人でもありました。


 

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そこはかとなく [読書]

 所用で先週は関東へ出かけました。滋賀の伊吹山にはうっすらと雪が見えていましたが、富士山は頂上まで山容を現しているのに、雪はまったくありませんでした。さきほどの台風の影響のようです。


 11 月になると、そろそろ紅葉の季節ですが、まだ、どこでもあまり見かけませんでした。そういえば中学生のころ、紅葉台というところから樹海ごしにみた初めての富士山はびっくりするほどみごとで印象に残っています。


 このあいだから眺めている金田一春彦『ことばの歳時記』に、「神無月 風に紅葉の散る時は そこはかとなく物ぞかなしき」(藤原高光)という歌の意味について書いていました。


 室町時代に日本に来たポルトガル人が作った日葡辞書をみると、Socofacato naqu の意味は「無限に」と書かれているそうです。だから「何となしにもの悲しい」よりも「かぎりなくもの悲しい」と訳した方がよくはないか。


 また『徒然草』の冒頭、「心にうつり行くよしなしごとをそこはかとなく書き付くれば」も「何となく書き付ける」というのではなくて「あとからあとから書き付ける」という意味かもしれないと言っています。 たしかに、その方があとの「あやしうこそものぐるほしけれ」とつながりがいいように感じます。


 ことばも時代とともに、発音や意味が変化していて、それが化石のようにいろんな場所に残っているようです。



 


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ピヨの鳴くころ [読書]

 ことしはよく台風が来ます。今も 22号が潮岬の南方海上を北東に進んでいます。窓の外は昼から雨風が続いています。たしか明日、箱根で同窓会をやるという案内がきていましたが、一日違いで良かった。幹事さんはヤキモキしていることでしょう。


 何年かまえの別の同窓会も台風の翌日だった記憶があります。また以前、長兄が尾道で同窓会があるので、帰りに当地に寄ってくれるというので待っていましたが、音沙汰がなく、問いあわせてみると、同窓会が台風で中止になっていました。同窓会は台風の季節に多いのでしょうか ?


 金田一春彦『ことばの歳時記』(新潮文庫)というのは、こどもの頃に読んだ憶えがあって、たまたま書店の文庫棚で北杜夫の隣りに並んでいたので、なつかしくなり買ってきました。ペラペラ眺めてみても、ほとんどは憶えていないので、違ったかな ? と思いましたが、何カ所か記憶にあるところもありました。


 10月30日の欄にこんなことが書いてありました。 いまごろの時期、ヒヨドリがピーヨ、ピーヨと鳴いていますが、奈良朝以前はその鳴き声からピヨと呼ばれていたそうです。それがいつの間にか、pi ➙ fi ➙ hi とかわったそうです。


 沖縄の一部にはそういう古い発音が今でも残っていて、「光」をピカリというそうです。ピカッと光るようすがピタリなのには驚きます。

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台風のありどころ [読書]

 一昨日の夜は暴風雨で、低気圧のせいか耳鳴りがして眠りが浅くなりました。台風は今年三回目で、紀伊半島では崖崩れや川の氾濫がありました。肌寒い季節なのに、海水温が高いというのが実感できません。


 以前、11月上旬に鹿児島から南西諸島へ船で行ったとき、往復とも東シナ海で台風にであいました。椅子ごと部屋の隅までとばされたり、灰皿が飛んできたり、エレベーターで落ちるような感覚を味わったりしました。こんな時期に台風があるんだ・・・と不思議な感じでした。


 むかしは台風といえば、雨戸を釘で打ちつけたり、植木をロープで固定したり、前日の準備が大変でした。伊勢湾台風とか第2室戸台風とか、今よりなにか、まがまがしい表情を感じました。よく停電や断水もしました。


 台風の翌日は、晴天が多かった気がしますが、最近はなぜか、台風一過と青空を見上げる機会が少ないように思います。また、春と秋が短くなりつつあるように感じます。


 このあいだから読んでいる 松岡正剛『擬 MODOKI 「世」あるいは別様の可能性』(春秋社)がそろそろ読み上がります。 「凧(いかのぼり) きのふの空のありどころ」 という蕪村の句をめぐる、ながいながい読書遍歴譚ともいえ、自伝もどき とも思える一冊です。よく分からない話に、ときおりなるほどと腑に落ちるところもある不思議な本です。


 2000年に開始した著者の「千夜千冊」のサイト(http://1000ya.isis.ne.jp/top/)は1640夜を突破したそうです。いろんな本を取り上げ、解読しています。膨大な量なので、目次を眺め、おもしろそうなのを二、三、拾い読みすることがあります。

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柳川のウナギ [徘徊/食物]

 福岡で集会があったので、足をのばして柳川まで行ってみました。天神から大牟田ゆきの西鉄に乗って 50 分くらいです。有明海に面しているようです。


 柳川駅の近くに、川舟の乗場があって、掘割りというか水路というかを、船頭が竹竿を操って 1時間ほど、ゆっくり流れてゆくと、旧市街に着きます。旧藩主の屋敷や北原白秋の生家があります。


IMG_1853.JPG


 白秋の実家は造り酒屋でしたが、火災で失われたのを再現したようです。中庭にはザボンが実っていました。川本三郎に『白秋望景』(新書館)という評伝があります。


 こどもの頃、母方の祖父は柳川が祖先の地だと言っていました。幕末に長崎へ行って、通詞になり、その後、神戸にやって来たそうです。今は柳川に付き合っている縁者はありませんが。


 昼には鰻のせいろ蒸しを食べました。タレを混ぜこんで蒸した鰻重といった感じです。掘割りにもウナギはいるようですが、出てくるのは他所のものだそうです。有明海が近いので、ムツゴロウとかワラスボ、クツゾコといった変わった魚の料理もあります。町をめぐる水路は有明海へ続いているそうです。









 

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秋の花火 [雑感]

 先週末は従兄弟夫婦がやって来て、久しぶりに飯を食べながら、近況を報告しあいました。もうすぐ二人目の孫ができるとか、血圧が高くなったとか、目の手術をしたとか、どこそこへ行って来たとか、親戚内のできごととか、共通の知人の噂話とか・・・来年の親の法事にあわせて、いとこ会をしようということでした。 


 こどもの頃は、毎日のように会っていた、いとこ達も仕事や結婚で、地元を離れると、何十年も会わなくなります。次に出会うのは、それぞれの親の仏事です。そして何人かのいとこが他界しています。


 いとこ達が集まって遊んでいた時代は、ほんの十年ほどですが、そのころは永い時間でした。日が暮れて、遊び疲れて家に帰っても、また翌日も同じような日々が、ずっと続く。 両親や、祖父母やおじさん、おばさんたちが元気で、生きていた時代は回復しようもありません。


 ちょうど週末は、当地の花火大会があったので、湾をへだてて秋空に上がる花火を久しぶりに共に楽しみました。


タグ:花火 従兄弟
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