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霧の匂い [読書]

 高校生のころ、神戸にでかけ、夕方、帰りの船に乗ろうと港にゆくと、一面の濃霧で船が欠航し、島に帰れなかったことがありました。

 「乾燥した東京の冬には一年に一度あるかないかだけれど、ほんとうにまれに霧が出ることがある。夜、仕事を終えて外に出たときに、霧がかかっていると、あ、この匂いは知ってる、と思う。」 須賀敦子『ミラノ 霧の風景』(白水社)の印象的な書き出しです。1990年の刊行ですが、ほんの十年に満たない活躍で著者は霧のむこうへ旅立ちました。

 本屋さんに松山巖『須賀敦子の方へ』(新潮社)が並んでいましたので買ってきました。しばらく寝る前のたのしみにします。

 そういえば以前、考古学者の森浩一さんの本を立ち読みしていると、須賀敦子といとこになるとのことで、子供時代の思い出が記されていました。いろんなつながりがあるものですね。



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コメント 3

chonki

先日、近くのスーパーマーケットの前で開かれている百円古本市で、有吉佐和子の「紀ノ川」を見つけ初版だったので思わず買ってしまいました。パラパラとめくって読み始めたら面白くて、ほぼ50年ぶりに一気に読了してしまいました。「須賀敦子の方へ」の中に、有吉佐和子がイタリア旅行中に、通訳として再会した須賀敦子に「あなたほどの人が何してるの。書きなさい」と叱咤激励する場面があります。当時飛ぶ鳥を落とす勢いのベストセラー作家であった有吉佐和子さんは今ほとんど忘れられています。須賀敦子さんにはそう多くはないでしょうが、ずっと忘れないという読者がいるようです。私は有吉さんのほうが好みですけれど。
by chonki (2014-10-27 20:01) 

爛漫亭

 なぜか有吉佐和子はまったく読んでいません。南田洋子の演じたテレビおよび司葉子の映画「紀ノ川」とか森繁、高峰秀子の「恍惚の人」は面白くみた記憶があります。
 二十代のころ橋本で暮らしていたこともあるので、九度山の慈尊院へは何回か行って、「紀ノ川」の乳型のお供えにもなじみがあります。
 須賀敦子は阪神間の感性がうかがわれて、なんとなく近しく思われます。
 テルタカ君のブログを拝見しましたが、40年も会っていないといろんなことがありますね。
by 爛漫亭 (2014-10-28 21:31) 

chonki

神戸ではない、もちろん大阪でも京都でもない阪神間という場所は確かにありますね。町の名前でいうと芦屋。西宮・宝塚といったところになるでしょうか。私には実際の体験はほとんどゼロで、「細雪」の世界がまず頭の中に出てきます。
by chonki (2014-11-15 10:33) 

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