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空と海の道 [読書]

 鷹ひとつ見つけてうれし伊良湖崎 (松尾芭蕉)

 貞亨四年(1687年)、芭蕉は渥美半島の村に流刑となっている愛弟子・杜国を訪ね、再会を喜びます。その後、鳥羽から吉野へと伴に旅をします。

 伊良湖岬は鷹の渡りが見られ、秋に南へゆくハチクマなどの勇姿が望めるそうです [ 樋口広芳「鳥たちの旅 渡り鳥の衛星追跡」(NHKブックス)] 。

 明治31年、大学生だった柳田国男は伊良湖岬に逗留中、流れ着いた椰子の実をみつけます。帰京後、そのことを島崎藤村にはなし、「名も知らぬ 遠き島より・・・」の詩が生まれたそうです。

 空にも海にも見えない道があるのですね。

 

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岬へ [読書]

 春の岬 旅のをはりの鷗どり
 浮きつつ遠くなりにけるかも
         (三好達治)

 詩碑は達治ゆかりの福井県の東尋坊にたっていますが、ゆったりとした歌の調子からは、どこか温暖な地方の岬がふさわしいように思えます。

 高田宏「岬へ」は雑誌「旅」に連載した各地の岬への紀行集です。まず最初が犬吠埼で、日の出の情景を記録しています。次が丹後半島の経ケ岬の小ぶりな白い灯台・・・

 以前、伊良湖岬からフェリーに乗って鳥羽へ渡ったことがあります。途中、三島由紀夫の「潮騒」の舞台となった神島が左舷に見えます。岩肌にへばりついたような村が見渡せます。

 明日は冬至ですが、寒い日に春の岬を想像すると少し温かくなります。


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岬めぐり [徘徊/食物]

 関西に住んでいると、房総半島とくに外房を訪れる機会は少ないですが、2年ほど前、犬吠埼へ行ってきました。さすがに太平洋へ突き出ているだけに、風の強い岬でした。

犬吠埼灯台

 星野博美のご先祖のように、海に生きるひとたちにとって、紀伊半島と房総半島は近しい関係にあったようで、勝浦とか白浜とか同じ地名があったり、醤油が紀州湯浅から銚子の方へ伝わったり、クジラ捕りが行き来したりと庭続きのような感覚だったのかもしれません。

 むかし、学生のころ奄美大島へ行ったとき、泊めてもらった家のひとが、船に乗っていると内陸のことは知らないが、全国の港のことは大抵知っていると言っていたのが記憶に残っています。

 椰子の実だけではなく、ひともあちこち流れ着いていたのですね。


 

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転石の途中 [読書]

 「転がる香港に苔は生えない」を書いた星野博美に「コンニャク屋漂流記」(文藝春秋)という本があります。五反田に住む著者が祖父の出身地である千葉・外房の漁師町とのつながりを調べるうちに、その村の住民が江戸時代に紀州から魚を追いかけてやってきた移住者であったことがわかります。

 ルーツをもとめて和歌山市加太へ、湯浅へと探索しますが、あと一歩で・・・途方にくれます。この本を読むと、昔の人も、案外、転がる石のように生きていたことがわかります。

 だれしも、父母・祖父母の代まではだいたい想像がつきますが、それより以前のご先祖のことは、分かったような分からないような、霞のかなたになってしまいます。いずれにせよ、みんな転がる石の途中なのかもしれません。

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転がる石 [雑感]

 パラパラと辞書をみていてびっくりしました。
 A rolling stone gathers no moss. というのは「転がる石には苔がつかない」ということわざなのは知っていましたが、意味としては(1)頻繁に転職や転居をする者は金も溜まらないし、何事も成就しない、ということだそうです。それが後にアメリカでは、(2)いつも積極的に行動している者は沈滞することがなく清新でいられる、と肯定的な意味に変化したらしい。

「Like a rolling stone」はボブ・ディランの最大のヒット曲だそうです。E.プレスリーやビートルズに比べ、彼は影響力のわりにヒット曲が少ないそうです(湯浅学「ボブ・ディラン」岩波新書)。

 今日は、彼の「The Freewheelin'」(1963)を聴いて、あらためて声の力に感歎しました。



 

 

 

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西部劇の時代 [雑感]

 西部劇を映画館で観た記憶がありません。テレビでは「ローハイド」とか「名犬リンチンチン」とかいろいろありました。もちろん、大人になってからは人並みに、テレビやビデオで昔の西部劇映画をときどきみたと思います。

 西部劇の時代背景はアメリカの西部開拓時代ということになりますが、1848年にカリフォルニアで金鉱が発見され、ゴールドラッシュが起こり、西へ西へと心が騒ぎます。1853年幕末の日本までペリーの黒船がやってきます。1861-65年は南北戦争の時代です。

 「ハックルベリー・フィンの冒険」の出版は1885年(明治18年)で、日本では坪内逍遥の「当世書生気質」が出ています。

 西部劇といえばインディアンですが、アメリカの歴史には有色人種の血が染みついていますね。

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