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ほんとうのこと [読書]

 あたりまえのことですが、<歴史家の叙述する歴史もまた、フィクションではないものの、「物語」にはなってしまう。>と、橋本陽介『物語論 基礎と応用』(講談社選書メチエ)も書いています。


 前回の邪馬台国をめぐる歴史も語られるとともに、物語化から逃れられません。


 今日の毎日新聞を読んでいると、中森明夫という人が、<ユヴァル・ノア・ハラリのベストセラー『サピエンス全史』によれば、実は人類が繁栄したのは虚構を信じたからだという。神も国家も法律も貨幣も人類が作った虚構である(動物には意味がない)。>と引用して書いています。うまいこと物語るものです。


 虚構でしかほんとうのことは表せないと、何十年も虚構に親しんできましたが、「ほんとうのこと」というもの自体が虚構だったんですね。 虚構だからこそ虚構でしか現せない。


 「本当のことを云おうか」という詩の一節が谷川俊太郎にありました。そういえば、はじめに言葉ありきなのでした。





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