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時代は変わる [読書]

 経済のことはまるっきり分からないので、新聞で「マイナス金利」とか「量的緩和」などといった言葉が頻出していても、意味するところうがよく理解できません。そういえば2年ほどまえ、水野和夫『資本主義の終焉と歴史の危機』(集英社新書)が話題になっていたのを思い出し読んでみました。

 なかなか素人にも興味深く、分かり易い読物でした。
 たとえば、1997年までの歴史のなかで、もっとも国債利回りが低かったのは、17世紀初頭のイタリア・ジェノヴァで・・・金利2%を下回る時代が11年続いた・・・日本の10年国債利回りは、400年ぶりにその記録を更新し、2.0%以下という超低金利が二十年近く続いているそうです。

 金利は資本利潤率とほぼ同じことで、利潤率が極端に低いということは、すでに資本主義が資本主義として機能していない兆候だそうです。

 16世紀のイタリアは山の頂上までワインのブドウ畑になり、投資先がなくなり、これを空間を拡げることによって覇権を握ったのが「海の国」イギリスで、海を支配することで全世界の利益を吸収する。利潤率の低下は新たな空間をつくることで回避された。それと同時に中世から近代へと時代は変化した。

 現代の利潤率の低下も新たな空間・「周辺」をつくることで利潤極大化をはかろうというのが、グローバリゼーションと「電子・金融空間」だということです。資本主義の本質は「中心/周辺」という分割にもとづいて、富やマネーを「周辺」から「中心」に集中させることだそうです。

 しかし、既に「周辺」も化石燃料も残り少なく、三年に一度、バブルが発生し、弾け、利益は少数の資本家に還元され、公的資金の注入やリストラで負担は中間層の崩壊へつながり、格差は拡大し、民主主義も危機に瀕する。超低金利でも物は売れない。

 「陸の国」ドイツ、フランスによる EU は内部での格差が拡大し、いずれドイツ第四帝国の性格を強めていくそうです。

 資本主義の終焉が始まっていると著者はいいます。次のシステムがどんなものであるのかは明瞭ではありませんが、ゼロ成長社会の「定常状態」が永続化する可能性は否定できないそうです。

 そういえば、ボブ・ディランも The Times They are a-changin' と唄っています。




 


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