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島と岬 [読書]

  7月になりました。ここ数日、雨が続いています。間食に、先日いただいたマンゴーを食べました。香りが強く夏の気分になります。


 大学生のころ、奄美大島で泊めてもらった家の庭にパパイヤが実っていたのを思い出します。フィラリアで象の足のようになった人の話や、火のついたタバコを指に挟んで野道を歩いていて、手をハブにうたれた話などを聴いた覚えがあります。ハブは熱に向かって飛びかかってくるそうです。


 内陸は知らないが、本土も港ならほとんど知っていると宿のおじさんは言っていました。船乗りの世界観なのでしょう。


   柳田國男は『明治大正史 世相篇』にこんなことを書いています。 <帆船の時代には、風が吹き止めば浜に漕ぎ寄るから、よんどころなしの寄港地も多く、一つ風でも曲り角から先は役に役に立たぬゆえに、岬の突端は大抵はみな風待ちの湊であり、それがために土地も栄えたのであった。汽船の時代が来ればそんな処に上陸はしたくない。少しでも中央の用のある部分に接近してから碇泊してもらいたいのである。だから近世にはいよいよ忘れられた湊が多く、岬はほとんどみな島以上の僻村にもなったのである。>


 時代により土地の栄枯盛衰の見られる事情が分かります。


 そういえば、メンデルスゾーンに「静かな海と楽しい航海」という曲がありますが、帆船の時代には「静かな海」は船が進まない困った状態で、風が吹いてはじめて「楽しい航海」になるんだと、あらためて感じます。時代が変わると分からなくなることも多いようです。


 

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